九州玄海訴訟 風船プロジェクトの要請書に対する回答説明会(2013/5/21)
2013年2月20日に九州玄海訴訟 風船プロジェクトから九州電力に提出された要請書に対する回答説明会が5月21日に九電本店内で開かれました。要請書に対する回答は以下の通り。(6:44〜)
<要請1>
市民の生命と生活を脅かす玄海原発の再稼働をやめ、直ちに廃炉にしてください。
<回答1>
我が国のエネルギー自給率は4%と極めて低い。また、温暖化問題でCO2を削減しなければならない課題もあり、当社としては安全性を大前提として、今後も原子力発電という選択肢は失うべきではない、と考えている。その上で原子力発電のさらなる安全性、信頼性の向上に取り組んでいく。<要請2>
玄海原発の廃炉作業が完了して安心できるようになるまで安全管理を徹底し、一人の被害者も出さない完全な原子力事故防災体制を構築してください。<回答2>
当社としては、これまでも高い信頼性・安全性を確保していると考えている。福島の事故を受けて、更に様々な対策を構築中。新しい国の規制基準案についても、まだ法制化されてはいないが、前どりする形で自主的に対策・検討をしている。防災体制については、原子力事業者防災業務計画の見直しを行い、3月に修正案を国に提出した。今後も訓練などを通して見直し・改善を重ねていき、万全を期したい。<要請3>
廃炉までの間に玄海原発で事故が発生した際は、どんな些細な事故でも隠さずに、すべて直ちに市民に公表してください。<回答3>
当社としても積極的な情報公開は重要と考えている。具体的にはプレス公表、情報公開コーナーに資料を置く、ホームページを有効に使う等。ホームページでは運転状況、モニタリングの状況も公開している。それ以外も適宜充実を図っていく。自治体とは防災連絡協定を立地自治体以外とも結んでおり、トラブル発生時には直ちに連絡することになっている。
…3つの要請に対する回答は以上のようなものでしたが、メインの「再稼働をやめ、直ちに廃炉」という要請がはねつけられ、従来の説明に終始した以上、風船プロジェクト側の納得が得られるはずもなく、その後様々な質疑応答が行われました。中でも注目すべきは、以下の様な九電側の発言。
九州電力は「原発に100%の安全はありえない」と考えている。100%の安全が確保されていなくても、再稼働はするつもり。老朽化した玄海の1号機、2号機も再稼働するつもりで、廃炉にする予定はない。
テロで玄海原発をミサイル攻撃される危険性については、国の防衛に頼るしかなく、当社としては防ぎようがない。原子炉は頑丈に作られてはいるが、ミサイル攻撃に対して万全であるとまでは言えない。
「使用済み核燃料」という処理方法が確立していない放射性廃棄物を生み出しながら原発を稼働し続けることについては、けして良いことだとは思っていない。最終処分地の受け入れ先も検討中なので、市民に理解を求めたい。
…特に最後の使用済み核燃料の処理問題については、なんの説明にも、解決策にもなっていないのに「理解を求めたい」という、開き直りとも受け取れる発言で、風船プロジェクト側から厳しく追求される場面もありました。(57:23〜)
全体として九電は従来からの苦しい説明の繰り返しに終始し、新たな説得材料となるような踏み込んだ発言はありませんでした。風船プロジェクト側からは次々と九電側の発言の矛盾点をつく質問が出されましたが、結局一つとして満足な答は返ってきません。これでは九電は「その場しのぎの答弁を繰り返し、ただただ再稼働をゴリ押ししようとしている」と見られても仕方ないと言えるでしょう。
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